犬達の目の作りは基本的には人と同じつくりです。
目は水晶体が凸レンズの役割をして
網膜にイメージを送り、視神経が
網膜のイメージを脳におくり
映像を見ています。
人と異なる点もいくつかあります。
まずお客様から問い合わせの多い
第3のまぶたです。
これは瞬幕とよばれるもので
まぶたと同じ役割、つまり
眼球を保護するためにあるのです。
これは目の中央部分にあるもので
子犬のうちは突出することが
あるので飼い主様から見て
目が焦点があっていないように
感じてしまうことがあるようです。
2つ目の違いとして、
犬の網膜の下にタペタム(こう膜)
とよばれる反射層があり、
タペタムが光を反射すること
によって暗闇でも目がみえるよう
になっています。
犬は色盲であるということが
一般的な考えでしたが最近の研究で
どうやらそうではないということが
分かってきたようです。
色の幾つかは見分けがつくようです。
飼い主がいつもと違う色の服を
きていると警戒してほえることがあります。
人や危険なものを服や物の色などで
認識して警戒するようです。
ちなみに子犬は生後20日くらいから目が
空いてきます。よく見えるようになるのは
生後30日くらいからだと思います。
この犬種の耳はドロップイヤーと呼ばれ
垂れ耳の形状をしております
耳が立っているほうが
うまく音を集音できるので
垂れ耳であるために
少し能力が劣っていると
思われます。
しかしわれわれ人よりも
約6倍の能力をもつといわれており
聞こえる音も人が20000ヘルツ
であることに対して
犬は65000ヘルツといわれております。
高音域がとてもよく聞こえるのです。
犬笛と呼ばれる犬にしか聞こえない笛は
これを利用したものです。
また方角も人は16方向からの音を
聞き分けるのに対して
犬は32方向からの音を聞き分けると
いわれております。
また嗅覚はとても素晴らしいですが
嗅覚は睡眠によって能力がおちますが
聴覚のみは寝ている時も音を
聞いているようです。
寝ているように見えて声をかけると
耳だけが動くのはそのためです。
犬の嗅覚は人の約1000倍の能力が
あるといわております。
またにおいの成分によっては
もっと鋭くかぐことができて
人の何百万倍ものにおいを
かぎわけるようです。
動物のにおいを嗅ぎ分ける
能力などは人にくらべて
一億倍の能力という資料もあるくらいです。
この場合の1000倍とは
距離ではなくにおいの物質の
濃度が人の限界の
1000の1の量でも
かぐことができるという意味です。
とくに狩猟犬であるミニチュアダックスフンドは
鼻が良くきくようにマズルが
ながくなっており
とてもにおいを嗅ぎ取る力に
長けています。
まさにハンターの嗅覚をもっているのです。
犬種ごとに嗅覚の性能はかなり異なりますので
興味深いですね。
犬の舌は人と比べると味覚を
感じにくく鈍感であるといわれています。
塩辛いもの、すっぱいもの、
甘いもの、苦いものには敏感に
感じるようです。
味は舌にある味蕾(みらい)で
感じます。
犬にはこの味蕾が2千個あります。
人は1万個なので人の味覚の5分の1しか
味覚を感じないということになります。
動物にとっての味覚はおいしいかどうかでは
なく食べても安全かどうかをみるための
ものなので必要最低限の味覚があると
考えられています。
犬の唾液は人の唾液と異なり
食物を分解する酵素をもっていません。
丸呑みして胃で消化するからです。
またこの犬種は
食欲旺盛で満腹感は
人よりも鈍感ですのでついつい
食べ過ぎてしまうことになるそうです。
よくフードを袋のまま置いておいたら
すべて食べてしまったという話や
手術でフードをすべて取り出した
なんていう話も聞いたことがあるくらい
食いしん坊さんです。
犬の足は前に4本、後ろに4本が
基本となります。
しかし狼爪といって稀に
5本目の足(親指)が
退化した上体で足の少し
上部の内側にはえること
もあります。
足の裏に設置する部分
にはいわゆる肉球とよばれる
パッドがあります。
パッドは普段あるくことに
よりとても固い状態に
なります。
パッドには汗腺があり
滑り止めの役割をしています。
歩く時には指の付け根の
先端部分だけをつかって
あるきます。
したがってかかとの
部分は地面に接地することは
ないのです。
犬のしっぽの役割はいろいろあります。
まず犬同士や人との
コミュニケーションです。
うれしい時は左右に大きく激しく
しっぽを振ります。
怖い時はしっぽが
脚の間にはいってしまいます。
攻撃的なときは左右に
ゆっくりと振ります。
相手を威嚇したり自分を
強くみせるときは
しっぽが天にむかって
ぴんと伸びます。
犬が尻尾をふっているから
といってけっして友好的
な場合だけではないので
注意ください。
次に陸上で走ったりする
際にバランスをとるのに
使います。
また寒い時期は尻尾を
まるめることによって
保温効果もあります。
ミニチュアダックスフンドは
ご覧のように胴長短足です。
これはダックスがアナグマを
とるのにつかわれていたのと
関係があります。
アナグマはその名のとおり
穴の奥深くに潜んでおり
これをとるには
細い穴にはいれるような
胴長で短い足が必要
なのです。
前足もとても力強く大きい足をしております。
後ろ足は退化して小さいです。
穴を掘りやすいように今のような
体形になっているのです。